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2018年8月1日水曜日

就活日記 番外編


「自分の本当にやりたい仕事ができる。それが就活で達成できた。ワクワクした気持ちで社会人になりたい」

 学生向けの広告を扱う会社に内定した龍谷大の女性。ロングランの就活を走り終え今、喜びを噛み締める。

大学広告を扱う会社との出合いは一昨年11月。大学入学前の高校生を歓迎する会を龍谷大が企画し、そのファシリテーター役を務めた。そのまとめ役がこの会社だった。


           
           



「自分が通う大学の魅力は何か。どんな学生生活を送っているのか。新しい学びの世界を私が直接、彼らに伝える。こんな面白い仕事があるのか、と初めて知った。ぜひこれを自分の仕事にしたい」


そんな思いでインターンシップにも参加。意気揚々と面接に臨んだが、早々に不採用を食らう。3月上旬のことだ。

「面接では『辛かった経験は何ですか』と聞かれたが、全く答えられなかった。就活も始めたばかり。エピソードも何も、全く準備していなかった」。面接官を見ると「頑張って答えてよ」という表情が…。場の雰囲気に気圧され、思わず「思い出せません―」と答えてしまった。その日は、打ちひしがれた思いで帰宅した。

その後、人材業界にシフト。ある企業は4次面接まで進むも、また不採用になった。

「なぜ私は最終面接やその一歩手前のヤマ場で落ちるのだろう。いったいどうすればいいのか…」

そんな時、友人に紹介されたのが大阪新卒応援ハローワークだ。

早速、窓口でジョブサポーター(JS)の個別支援を受ける。そこで分かったのは、面接は受けっぱなしにせず、絶えず振り返り次の面接に生かす姿勢である。

「人材の仕事は正直なところ『ぜひやりたい』というほどの情熱はなかった。そこを面接で見抜かれたと思う」。JSとの振り返りでは、面接官の質問と自分の答えがしっかりと合っているか。自分目線では分からなかった質問の意図を聞き、どう対処するかをしっかりと考えた。

「これまでの私は『自分が、自分が』という思いが強く出過ぎていた。お客様目線に立ち、自分がどう貢献できるか。その方向性の違いが、不採用の理由だったのだ。面接の失敗から自分としっかり向き合うことができた。これが大きかった」

選考が進んでいる会社はゼロ。一からの再スタートである。5月末から6月上旬にかけ、積極的に会社説明会に出向いた。その後は必ず大阪新卒応援ハローワークに立ち寄り、JSと志望動機の内容を詰めた。

「ここで止まってはいけない。ここで折れてはいけない。気分転換を口実に休むと、それこそ危ない」。そんな気持ちで自らを奮い立たせた。

そんな時、意中の会社に出会う。学生向けの広告を扱う会社である。

「私が本当にやりたい仕事はやっぱりこれなんだ。挫折を通じ改めて原点が分かった。やはり、やりたい仕事でないと本気の志望動機は語れないんだ、と」

説明会はどの会社よりも丁寧だった。「仕事内容もウソをつかず真摯に話してくれる。就活生に向き合ってくれる姿勢が本当に感じられた」

選考期間は約2か月のロングラン。面接では、緊張はするも自分のペースに乗れた。これだけは伝えたいという言葉やフレーズはしっかりと固め臨んだ。

特に面接の場数である。50回は面接官と話した。「話せばそれだけスキルは上がる。ここはゆっくり伝えようとか、ここは熱を込めてとか。本番ならではの緊張感がメンタルを鍛えた。それが内定につながった」

就活を走り終え、同僚や後輩にはこんな言葉を伝えたい。

「様々な企業を見て、自分がやりたいと思える方向に進んで欲しい。ここで
妥協したら、その後の未来がどうなるか、考えて欲しい。本当にこれでいいのか。常に問い続ける。これが私の就活だった」―

★★★★
酷暑の中、就活生の活動は続く。不採用が続き落ち込むこともあるだろう。そんな時こそ、当所の窓口で相談して欲しい。何か気付きがあるはずだ。額に玉のような汗を浮かべながら面接に臨み、内定を勝ち取った。そんな就活生の活動を紹介する。
(学ハロ大阪新聞編集担当、記事掲載はご本人の了承を得ています)