こんにちは。紅葉が待ち遠しい季節になってきました。
さて、今日は最近よく新聞やテレビで目にするようになってきた「ロボット」や「人工知能(AI)」と「仕事」についてお話ししてみたいと思います。
<続々登場する人工知能搭載のロボットたち>
最近はスマートフォンに搭載された秘書機能のアプリを使って、時々スマホに話しかけている人を見かけるようになってきました。
よくテレビにも登場する某携帯電話会社の接客ロボット「ペッパー」は、昨年の販売開始以来、家電量販店や住宅展示場などでの接客、介護施設など様々なところで導入される例が見られるようになってきました。
先日は、日立製作所が中心になって開発した「EMIEW3」という多言語接客ロボットが外国人観光客向けに東京駅や新宿駅、羽田空港で流暢な日本語や英語、中国語で交通機関や施設の案内などの実証実験を開始した様子がテレビでも紹介されていました。
こんなロボットが各駅に配置されると、外国人観光客の方々は大変便利になり、日本人も英語などが苦手な人には朗報になるかもしれません。
また、自動車大手のトヨタ自動車は、人工知能を活用して「自動運転車」を開発中と言われていますが、それだけではありません。同社は今月「キロボミニ」という名前の対話が得意な子ども型の癒し系コミュニケーションロボットを発表しました。これは座高が10センチくらいのまるでゲゲゲの鬼太郎に出てくるあの「目玉おやじ」を彷彿とさせるロボットです。この子ども型ロボットは相手の表情からその人の気持ちを読み取り、相手の気持ちや感情を考えて会話や仕草をしてくれるそうです。
こうした人間並みにコミュニケーションができるロボットの進歩を支えているのが、人工知能(AI)と言われる技術の最近の飛躍的な進歩です。
<企業に押し寄せるイノベーションの波と今後変革を迫られる仕事>
今月初め、来春卒業予定者向けの三井住友銀行の内定式で、頭取が「金融とITが融合した『フィンテック』で競争環境が変わってきている。ダイナミックな変化を捉え、世界の大きな舞台で活躍してほしい。」(10月3日 日経夕刊)と訓示されたそうです。
また、今月5日に金融庁が開催したこのフィンテック関連の会議に参加した専門家からも「銀行のほぼ全てのリテールサービスがフィンテックで代替可能になる」との予測が出されたと聞きます。(10月13日 日経朝刊)
「フィンテック」とは「Financial technology」から来た言葉で、インターネット関連技術などIT(情報技術)を駆使した新しい金融サービスを意味するものです。例えば「ロボ・アドバイザー」と呼ばれる人工知能を活用した最適な資産運用の提案、人工知能とビッグデータを活用した融資のスピーディな審査、コールセンターでの顧客からの問い合わせへの対応などが注目されています。こうした新サービスの中核には人工知能などのイノベーションが大きく関わっています。
今から35年ほど前、私が新入社員だったころ、コンピュータが仕事に本格的に活用されだし仕事のやり方や流れが大きく変わりました。その後ワードプロセッサー(いわゆるワープロ)やパソコンが爆発的に普及し、1990年代になってインターネットが普及し、1995年には皆さん方ご存知のWindowsが発売され「Word」や「Excel」が鉛筆やそろばん代わりに使われるようになりました。
かつて数人、数十人がかりでこなしていた経理などの仕事も、高性能なパソコンと会計ソフトの普及で僅かな人数でこなせるようになったりして、仕事の仕方や効率が大きく変化しました。
ちょうど今、かつてパソコンやインターネット、メールやワード、エクセルなどが使われ出したときのように、人工知能やロボットが我々の仕事や生活の隅々まで普及していく時代を迎えているように思えます。
それは、フィンテックの大波が迫っている金融業界に限らず、広告業、医療診断、創薬、警備業、タクシーなどの運送業、旅行・観光業、製造業、建設業、そして学校や塾での教育、弁護士の仕事や農作業に至るまで様々な業種で活用される可能性が高いと予想されています。
職種で見ても、これまで普及してきた工場での製造作業にとどまらず、店舗などでの接客・販売職からオフィスでの事務作業や研究開発業務、病院などの医療や介護にいたるまで様々な職場で活用されていくと予想されます。
今年6月に政府が発表した「日本再興戦略2016」の中でもこうした様々な分野での人工知能やロボットなどのイノベーションが成長戦略の柱の一つになっています。
<ドラえもんがやってくる時代は、脅威か?チャンスか?それはあなた次第!>
さて、話が少し固くなってしまいましたが、このような変化を「脅威」と捉えるか、「チャンス」と捉えるか、あなたはどちらですか?
これから就職する若い人たちは、否応なく人工知能やロボットが、どんどん職場に入ってくる場面に頻繁に遭遇するでしょう。いわばドラえもんが職場にやってきて一緒に仕事をする時代が到来しそうです。
その時、是非ドラえもんを使いこなして仕事を楽にできるよううまく活用していってもらいたいのです。それによりあなたの仕事がはかどり、仕事も楽になり、あなたの会社にもプラスになるという好循環が生まれるでしょう。
かつてコンピュータが初めて出てきた頃、「SE(システムエンジニア)」という職業はありませんでした。これから人工知能が本格的に普及してくると、それを使いこなすための新しい仕事や職種がどんどん生まれるかもしれません。これから社会に出る若い皆さん方には、様々な職場で是非ドラえもんと仲良く付き合う道を見つけてほしいと願っています。
さて、明日はいよいよ待ちに待った拡大RMB「へ~そうなんや企業編」です!キラリと光る14社の企業が皆さんをお待ちしています!奮ってご参加下さい!
(S.O)